９．生理の出血と一緒に肉片のようなものが出た

　肉片のようなものが何かによって、考えられるものが多少違います。 　　

　一つは、妊娠のごく初期における流産です。
　この場合、通常の生理よりも出血量が多くなることが多く、また腹痛もいつもよりも強いということが多いようです。自然に出血が止まり、身体に何の変調も起こらない場合には、特に処置は必要はなくそのまま様子を見ていても良いでしょう。しかし、出血がおさまらない場合には病院で処置が必要となりますので、必ず受診して下さい。
　なお、流産にはまだ至っていないけれど流産しそうな状態にある場合（切迫流産といいます）でも、肉片のようなものが出る場合があります。この場合は適切な治療によって妊娠を継続することも可能ですから、必ずしも「肉片＝流産」と悲観する必要はありません。

　もう一つは肉片が子宮内膜である場合で、この場合には子宮内膜増殖症、子宮内膜症などの疾患も考えられますが、意外と調べてみると何の異常もないという場合もかなり多く、特に「今回の生理に限り」出血量が多いという場合にはほとんどがこのケースであると言っても良いでしょう。
　もちろん、そのまま様子を見ていて良いケースです。
　子宮内膜増殖症では毎回の生理の量が多いというケースが多いので、こちらも参考にして下さい。
　また、子宮内膜症に関してはこちらに詳細がありますので参考にして下さい。

　以上のような可能性を考えるべきですが、大きく分けると「妊娠かそうでないか」ということがすぐに病院へ行くべきか少し様子を見てからでよいかの分かれ道と言えるかもしれません。
　妊娠は自分で検査薬で調べることが可能ですからこういった状況になって心配な場合は、まず妊娠反応をテストしてみると良いと言えるでしょう。